高齢者の転倒予防や、小さなお子さんへの安全対策として、風呂場の手すりは非常に重要です。
しかし、種類も多く、最適な位置選びは難しいものです。
今回は、風呂場の手すり位置の選び方について、決めるためのステップと、それぞれの設置場所や手すりの特徴を解説します。
風呂場手すり位置の選び方決定版
*設置場所を決めるための3つのステップ
浴室の手すりを設置する場所は、使う人の状況や浴室の構造によって異なります。
最適な場所を決めるには、以下の3つのステップを踏むことが重要です。
1:使用者の状況を把握する
まず、手すりを主に使う人の年齢、身長、体力、身体の不自由さなどを把握します。
高齢者や体の不自由な人は、特に手すりの位置が重要になります。
身長に合わせて高さを調整したり、立ち座りがしやすい位置を選んだりする必要があります。
小さなお子さんであれば、手が届きやすく、安全な位置を選ぶ必要があります。
2:浴室の構造を確認する
浴室の広さ、浴槽の形状、壁や床の材質などを確認します。
ユニットバスか在来工法かによっても、設置できる手すりの種類や位置が異なります。
壁の材質によっては、取り付けができない場合もあります。
また、浴室の広さによっては、手すりの種類や数を制限する必要があるかもしれません。
3:手すりの種類と機能を理解する
手すりには、縦型、横型、L型など様々な種類があり、それぞれに適した設置場所があります。
縦型の手すりは立ち座りの補助に、横型の手すりは移動の補助に適しています。
L型の手すりは、両方の機能を兼ね備えています。
それぞれの機能を理解し、使う人の状況や浴室の構造に合わせて最適な種類を選びましょう。
*よくある設置場所と最適な手すりタイプ
風呂場の手すりは、主に以下の場所に設置されます。
それぞれの場所における最適な手すりタイプと、メリット・デメリットを解説します。
・浴槽入口
浴槽への出入りは転倒リスクが高い場所です。
L型手すりや縦型の手すりを、浴槽の縁から少し離れた位置に取り付けると、立ち座りの補助になり、安全性を高めることができます。
ただし、スペースが限られている場合は、設置が難しい場合があります。
・浴槽側壁
浴槽内で座る際に、身体を支えるために使用できます。
縦型の手すりを浴槽の壁面に設置することで、立ち座りを容易にすることができます。
ただし、浴槽の深さによっては、高さを調整する必要があります。
・洗い場壁面
洗い場で身体を洗う際に、バランスを保つために使用できます。
横型の手すりを腰の高さに設置すると、移動の際につかまりやすくなります。
ただし、シャワーヘッドの位置によっては設置が難しいことに注意が必要です。
・浴室入口
浴室への出入りを補助します。
I型の手すりを、浴室入口の壁面に設置すると、滑りやすい床面での転倒防止に役立ちます。
ただし、ドアの開閉の邪魔にならない位置を選ぶ必要があります。
手すり種類別おすすめ設置場所
*縦手すりの設置場所とメリット
縦型の手すりは、主に立ち座りの補助に効果的です。
浴槽の側壁や、洗い場の椅子付近への設置がおすすめです。
浴槽の側壁に設置すれば、浴槽への出入りをスムーズに行うことができます。
洗い場の椅子付近に設置すれば、座ったり立ったりする際に身体を支えることができます。
*横手すりの設置場所とメリット
横型の手すりは、主に移動の補助に効果的です。
浴室の出入り口付近や、浴槽と洗い場の間に設置すると、移動時のバランスを保つことができます。
浴室の出入り口付近に設置する場合は、転倒防止に役立ちます。
浴槽と洗い場の間に設置する場合は、洗い場から浴槽への移動をスムーズに行うことができます。
*L型手すりの設置場所とメリット
L型の手すりは、縦型と横型の両方の機能を兼ね備えているため、浴槽の出入り口付近に設置するのが最適です。
浴槽への出入りだけでなく、浴槽内での移動の際にも使用できます。
ただし、スペースを多く必要とするため、浴室の広さに合わせて設置場所を検討する必要があります。
まとめ
風呂場の手すり設置は、高齢者の転倒防止や、小さなお子さんへの安全対策として非常に有効です。
最適な手すり位置を選ぶには、使用する人の状況、浴室の構造、手すりの種類と機能を考慮する必要があります。
この記事で紹介した3つのステップと、それぞれの設置場所のメリット・デメリットを参考に、ご自宅に最適な手すりの設置計画を立ててください。